突然、肩が上がらなくなることを五十肩と言います。五十肩の症状は動かなくなると分かっているのですが原因不明な病気のひとつです。原因不明な五十肩ですが、今から鍼灸治療がとても有効的な治療という事を説明していきます。
五十肩(肩関節周囲炎)とは
五十肩は40~50歳代の人に多くみられる、肩関節の痛みと関節運動制限を訴える症状のことを言います。五十肩は関節に明らかな外傷がない為、原因不明な症状と言われております。昔の話になりますが、五十肩は江戸時代からいわれており、江戸時代に「俚言集覧」という俗語が集大成された書物に記載されています。そこには、「凡、人五十歳ばかりの時、手腕関節痛む事あり、程過ぎれば薬せずして癒ゆるものなり、俗にこれを五十腕ともいう. また、長命病という」と記載されておりました。昔は長生きした人たちの病気でしたが、今は違います。
五十肩の経過
1.急性期
発症初期の急性期は痛みが主ですが、始まりは明らかな原因はなく、肩の違和感や肩こりを認めることが多いです。肩に違和感を覚えても自分で動かして治そうとし、肩に負担をかけて徐々に痛みが強くなることがあります。違和感や痛みが徐々に強くなってくると肩関節の運動制限や夜間痛などが現れてきます。急性期の痛みは2~9カ月続くことがありますが、早期に治療すれば痛みの軽減が早く治まります。
2.慢性期
慢性期では肩関節の炎症が強いため、炎症反応を軽減するために肩周りの筋肉が拘縮(硬くなる)し関節の可動域制限を起こします。この時、ご自身でも炎症を軽減するために肩関節の動作の制限を行ってください。慢性期では、まだ夜間痛がありますが、夜間痛の痛みを感じにくくなってきたと感じましたら軽く肩周りのストレッチを行ってください。(やり過ぎると炎症が酷くなるので注意してください)慢性期の痛みは3~12カ月またはそれ以上続くと言われております。
3.緩解期
緩解期は肩関節の可動域が改善されてきて動けるようにはなりますが、挙上などの動作痛はまだあります。この時期は肩関節の拘縮(硬い)を改善する為に痛みが出ないよう運動療法(ストレッチ、筋トレなど)を積極的に行わないといけないです。
五十肩の予防
五十肩は原因不明の疾患であるため、慢性的な肩への負担を減らして行かなければなりません。肩こりは五十肩へのサインとも言われています。肩こりは首や肩周辺の筋肉が緊張し、血流が悪くなった結果痛みを生じます。慢性的な肩コリがある方は、定期的に鍼灸治療を行うと五十肩になりにくいです。
〇肩こりの三大要素
1.運動不足:全身の筋肉が硬くなりやすくなる。
2.姿勢の悪さ:悪い姿勢によって同じ筋肉にばかり負担がかかる(デスクワークなど)。
3.ストレス:ストレスは身体を緊張させ、血流を低下させる。
鍼灸治療
五十肩や肩こりは筋肉が硬くなったり、炎症することにより起こります。当院の鍼灸治療では、硬くなった筋肉を柔らかくしていき炎症を抑えることにより改善させていきます。
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